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パリ・オリンピックのチケット抽選販売にエントリー

来年のパリ・オリンピック開幕まであと500日 を切ったそうだ。
つい先日、4月20日締め切りのパリ・オリンピック、パラリンピックチケット抽選販売へのネット登録をした。
今回はパッケージ販売に次ぐ第2弾で、各競技ごとのシングルチケットを最大30枚まで購入可能にするためのものだ。
特に来年夏のパリ行きを決めているわけでもないが、まずは登録しておかないといざ欲しいと思った時に権利がない。
ましてやノミネートできても欲しいチケットの抽選に当たるとは限らないから、今は一次予選に参加といった、ほんの軽い気持ちからだ。
ちなみに12月以降には先着順のチケットリセールスなど、キャンセル狙いの機会もあるらしいが、詳しくはまだ把握していない。

ふと東京大会もチケットの購入申し込みの話題で大いに盛り上がったことを想いだした。
私が組織委員会に勤めているだけで、優先販売は無いのかとか、どういう競技の申し込みがいいかアドバイスしてくれなどと言われたこともあり、ちょっとした騒ぎだったが、それはそれで楽しかった。
自分でも家族のために申し込んでみたが、一つも当たらなかった。
ちなみに友人の中には、陸上男子100m決勝と体操と閉会式が当選したと自慢していた者がいた。
当たったのはいいが、結構な金額になると今更ぼやいている友人の、それでも嬉しさを隠せない様子も思い出す。
私の知り合いには開会式のチケットが当選したものはいなかった。
そして結局、東京都の会場においてチケットで競技を観たものは世の中で誰一人いなかった。

パリ・オリンピックのチケット応募登録をしたので、改めてチケットの値段を詳細にチェックした。
開会式の一番高い席は何と2700ユーロ、日本円で約40万円だ(4月現在・1ユーロ147円換算)。
一番安い席は90ユーロとあったが、購入競争率は激しそうだ。
ただパリの開会式はセーヌ川のほとりを中心に繰り広げられるという、史上初のスタジアム外でのスぺクタルが期待されているから興味津々だ。
ケチな私は、セーヌ川の花火ぐらいならどこかの高台で無料見放題などと思ってしまう、確かにセーヌ川上岸は無料という記載をどこかで見かけたが、それはそれでパリ組織委員会の狙いとさえ感じる。
その他、陸上や水泳といった人気種目は一番高いチケットは980ユーロなどと10万円以上はざらで、閉会式も1600ユーロ(約24万円)と高価である。ちなみに東京大会の開会式は一番高い席が30万円、閉会式が22万円だったから、フランスだけが飛びぬけて高いというわけでもない。

スポーツ以外のチケットの相場はどうであろう。
海外のオーケストラや歌劇、オペラなどはS席で3万円から5万円するものもある。カナダの人気サーカス、シルク・ドゥ・ソレイユがSS席で1万3500円等で、日本の歌舞伎の桟敷席は約2万円である。比較してもあまり意味はないが、各個人のお財布にインパクトがあるナシは大きい。

さて、来年のパリで気になる会場がいくつかある。
観光都市パリのど真ん中のコンコルド広場やグランパレ、アレクサンダー3世橋、インヴァリッド、そしてエッフェル塔のたもとなどにも会場が設置される予定だからだ。
パリで採用された新競技種目のブレイキン、バスケットボール3Ⅹ3、スケートボードなどはコンコルド広場で行われる。
ブレイキンはアメリカ・ニューヨーク発祥のストリートダンス合戦から生まれた競技で、若者に絶大な人気を誇る。
会場となるコンコルド広場は、ランドマークの凱旋門からシャンゼリゼ通りを一直線に南下した場所で、広場内には噴水やオベリスクもあり、こちらも普段から全世界の観光客でにぎわう場所だ。
見晴らしのいいオープンエアーの広場が、まさしく素敵なアーバンパークになる。
設備の整ったスタジアムやアリーナでの競技もいいが、そうした新しいスポーツがパリの街に溶け込む様子を想像するだけでワクワクするではないか。スケートボードやブレイキンのチケット値段は一番いい席が120ユーロ、安いのは24ユーロであるから、決して高くはないと思える。

そして私はエッフェル塔の前の広場に会場を構える、ビーチバレーボールのチケットが欲しいと思った。
パリには仕事でもプライベートでも数回訪問したが、あのエッフェル塔の真下でスポーツ競技をやっている、しかも海のそばでもないのにビーチバレーとはなんと興味をそそるではないか。
値段を見れば、予選なら一番高い席で120ユーロ、一番安い席は24ユーロである。面白いなと思ったのは、同じ予選でも試合時間が夜の8時開始などナイトゲームは昼間や夕方のゲームより値段が少し高く、200ユーロから50ユーロまでとなっていることだ。
昼間の暑さが少し凌ぎやすく、爽やかな夜風が吹き抜けるだろうエッフェル塔前の広場で、美しくライトアップされたエッフェル塔込みのスポーツシーンを楽しめるから、きっとその分のサービス料込みなのかとさえ思えてしまう。
それでも、そんな美しい都市とスポーツの融和をオリンピックという最高の舞台で堪能できるなら安いものだとも思う。
スポーツに限った事ではないが、観たり聞いたり、愛でたりするものの価値に対する値段は一様に決められないものだ。
それが高いか安いかを決めるのは各人であろう。

5月9日には競技、スケジュールごとのオーダー抽選に参加できるかどうかの通知が来るらしい。
それはやはり、セーヌ川のほとりで開催されるという開会式を観てみたいが、値段を云々言う前にまずは当たらないだろう。
陸上や水泳、他にも見たい競技種目はいっぱいあるが、それらはやはり高額なチケットだ。
でももしエッフェル塔会場のビーチバレーボールやコンコルド広場のスケートボードのチケットが当たったら、次に格安航空券とホテルを探すことも検討したいなと妄想が膨らむ日々こそが楽しい。
さらにチケットが当たらなくても、オリンピック期間中のパリの街の雰囲気を味わい、オシャレなビストロで一杯やった後、ホテルでゆっくりテレビ観戦でもできたなら、それはそれで最高だとさえ今は思っている。

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